「お宮参りって何のためにするの?」
「どんな意味がある?」
「こんな風習が始まったのはなんで?」
赤ちゃんが生まれて、1ヵ月後くらいに神社で行うお宮参り。
よく分からなくて、なんとなく「行かないといけないんだろうなぁ」とか「別に行かなくてもいいんじゃないの?」と考えてる人もいるんじゃないでしょうか。
もちろん行くか行かないかは自由です。
が、まずは「お宮参りとは何なのか」を知らないと始まらない、という事で「お宮参りとは!」について、意味や目的、由来などについてまとめてみました。
お宮参りの目的は、神様への報告とお願い
お宮参りとは、地元の神様に
「赤ちゃんが元気に生まれました! ありがとうございます」と報告をすること。
そして
「これから健康に育っていきますように」とお願いをすること。
無事に生まれた事を神様へ報告し、今後の成長を祈願するためのものなんです。
それを考えると、赤ちゃんにとってはとても大切な行事といえます。
氏神様と産土神様
ここでちょっと気になるのが、「地元の神様」という部分じゃないでしょうか。実際にどこに行くのかで迷ってる人も多いんですが、基本的には
「赤ちゃんが生まれた場所、あるいはこれから住んでいく場所の神様にお参りに行く」
とされています。
氏神(うじがみ)様、産土神(うぶすながみ)様がまつられている神社、と言われることもありますが、そうなると今度は「氏神様や産土神様とは?」ってなりますよね。
わりと一緒の意味として使われることも多いようですが、もともとは厳密な違いがあるらしいです。
氏神様 (うじがみさま) 氏という漢字からわかるように、もともとは氏族(同じ祖先をもった血縁関係のある人たち)がまつっていたその一族の神様。 そこから氏神様の近くに住んでる人を氏子と呼んで、同じ地域に住む人がまつる神様、となっていったようです。 産土神様 (うぶすながみさま) その人が生まれた土地、大地の神様。 そこに生まれた命を守護するとされていて、土地を移動した後も、一生涯(生まれる前から死んだあとまで)守ってくれる神様になります。 |
氏神様が血縁(血のつながり)にもとづいた神様であるのに対して、産土神様はその土地の縁にもとづいた神様といえます。
(諸説あるみたいですが)
ただ現在では、この2つの違いはかなりあいまいになっています。もともと「氏神様」としていたものが、その土地に根付いて「産土神様」と変わっていった感じですね。
意味を考えると「お宮参りは近所の神社で!」でいいんじゃないかと
この氏神様や産土神様を調べるには、
- その土地に古くから住んでいる人に聞く
- 神社に問い合わせるか、サイトを調べる
- 神社庁(神社本庁)に問い合わせる
といった方法があります。
が、個人的にはそこまで深く考えなくても、近所の神社(ご祈祷を受ける場合は神主さんがいる神社)で大丈夫なんじゃないかと思ってます。
- 今までなじみがある神社があればそこに。
- 新しく暮らし始めた土地で子供を授かったのであれば、そこの近所の神社に。
という感じで。
お宮参りの目的や意味は、無事生まれた報告とこれからの健康を祈願する事。
これから初詣や子供の七五三など、いろんな行事をお世話になるであろう近くの神社にしっかりお参りしたらいいんじゃないでしょうか。
お宮参りの由来や歴史
せっかくなんで、お宮参りの由来や歴史を簡単に。
もともと日本人は古くから新しい命が生まれると、お参りする風習があったようです。それを上にも少し書いてますが「産土詣で」と呼びました。
鎌倉時代から室町時代に
それが鎌倉時代、あるいは室町時代(諸説あり)に、ご祈祷する今の形に変化していき、名前も「お宮参り」、「初宮参り」として定着していきました。
かなり歴史は古いです。
そして江戸時代には、お宮参りの帰りに大老(将軍の次に偉い人)の家に挨拶に行く風習ができ、民衆の間にも親戚や知り合いの家に挨拶に行く習慣が広がっていきました。
まとめ
お宮参りはとても古くから日本人が行っている歴史のある風習であり、子供が生まれた報告と健康をお願いするための大切な行事です。
最近では「そこまでしきたりにこだわらないでいい」という意見も多いので、あまり深く考えすぎずにお参りに行ったらいいんじゃないでしょうか。